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2004.06.06

匿名から特名の時代へ

 電車男のブレイクに関して、naoyaさんが興味深い考察

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 その中にあって電車男が流行っている原因はおそらく以下の二つじゃないかと思っています。
 1. 面白コンテンツがインターネット上伝播する新たなパスとして blog が作用したこと。
 2 . 電車男の体験はまるで「ときメモ」的だということ。
 1 のネットワーク構造的な話に関しては以前に見た WinChalow の 'インターネット大陸移動説' がそれをうまい具合にあらわしていると思います。お互いがリンクでつながりやすい blog 群が巨大な島を形成しはじめていて、その島が既存のネットワーク構造に大きく影響を与えるというものです。

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  通常なら「2chはすごいね」になりがちですが、naoyaさんの「 面白コンテンツがインターネット上伝播する新たなパスとして blog が作用したこと。」という解説に「特名」が「匿名」を超えた瞬間を垣間見たような気がします。
 
 
 「匿名の時代が終わっって特名の時代がくる」というのは高橋潤二郎元慶大教授の講演の際に聞いた言葉です。

 民主主義の基本である「思想の自由」というものを守るときに「匿名性をいかに確保するか」というのは第一課題であります。
 たとえば、選挙において有権者は「匿名性」を確保された上で投票を行います。一部自称民主主義国家においてはこの「匿名性」が確保されないばかりに賛成票100%なんていう可笑しな結果がでているというのは皆さんご存知の通り。
 しかし2chを代表とする匿名コミュニティは匿名であるがゆえに雑音が大きく、えてして自分のもつ社会的鬱屈を吐き出す、例えば有名人への悪口等、になりがちです。

 この悪癖に辟易している人からは匿名コミュニティの批判の、これを民主主義を守るゆえのやむおえない犠牲という人からは擁護の意見が聞かれます。
 多分木村さんのブログでも永久ループの議論になっていたのは、このあたりの意見の相違かと思われます。
 じゃあ、それのいい所だけをとって、よりよい物を創っていくにはどうすればいいのよ?というころで「特定個人=特名」が必要であるというのが、高橋元教授のご意見でした。

 高橋元教授は個人の匿名性を保持は必須であると認めた上で、それがある不特定個人である限り雑音は排除できないとしています。
 そして、発言が雑音なのか清音なのかはその発信者の信頼性を見るしかなく、その信頼性は特定された匿名に担保していくしかないともおっしゃっていました。

 たとえば、2chで永遠に解けなかった東京カステラの謎も、小鳥という信頼性の高い特定個人によって解決がなされました。
 これは常に高い角度の情報をあげつづけている”小鳥”というブランドに裏づけされた情報ですから、それが真実であると信頼するに足るというのが大半の判断でしょう。
 
 
 ただし、匿名が終わって特名の時代になったぞ!と声高にさけぶと、それってniftyがフォーラムでもう何年も前に実現してるじゃん、という突っ込みが待っています。

 ブログという新しいツールが注目されていますが、同じ有料のOCNやBIGLOBEに圧倒的な差をつけて、さらに無料であるlivedoorやjugemにもまさったコミュニティがniftyで形成されているのは必然と言えば必然かもしれません。

 つまり匿名ではなくて特名というのは既にniftyのフォーラムで語り尽くされていることでもあり、当たり前だろの世界でもあるのですから、いまさら木村氏は何を寝ぼけたことをいっとるのかという切込隊長の意見もごもっともです。

 ただ、それが一般にわかりやすい形、つまり2chという一般凡人を広く巻き込んだカオスが訪れた後のコスモス( 秩序ある世界)であると言う所が、フォーラムとは時代的に違う所なのかもしれません。

 そう思うと周回遅れで匿名論議に参加した木村氏ですが、ちょうど一周まわったいいタイミングだったのではないでしょうか。
 
 
 市井の凡人のおいらですが、ブログの楽しさはこんなところにあるんじゃないかと思った日曜の昼下がりでした。

 


cover

知的キャンパスのプラニング 高橋 潤二郎

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